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地球の火星の人類学者

火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者 (ハヤカワ文庫NF)

火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者 (ハヤカワ文庫NF)

レナードの朝」の人のエッセイのような症例報告のような。

発達障害や後天的な機能障害、または先天的な障害からの回復?など、興味深い話が多いです。
科学者としての視線と患者への敬意の両立をいかにしていくか、ということを教えられるような気がしますね。イシキタカイオレ。

発達障害の患児の持つ特別ないし特殊な才能がその障害と不可分なのか、芸術に感情や共感が必要だとしたら発達障害児の作品は「芸術」でありうるのか、など、答えが見え隠れするようなしないような。

表題作「火星の人類学者」を読んで、先日情熱大陸だったかに取り上げられた脳科学者の女性が思い出されました。その方の持つ憎しみは誰かがどこかでもう少し何かできたのでは、とあらためて思います。