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精神病を耕す―心病む人への治療の歩み

精神病を耕す―心病む人への治療の歩み

「『分裂病を耕す』の続刊!!」と帯にありますがそっちは読んでません。

精神科の本って色々あるとは思いますが、大まかに4つにわけられるのかなぁと思っています。
1つは科学的なもの。薬理とか生理とかがからむような。
1つは哲学的なもの。文系の方のほうが読んでそうな。
1つはトンデモ。これが一番売れる。書きたい。そして売りたい。儲けたい。
そして最後に上の3つをすべて混ぜ合わせたような経験的なものがあり、今回読んだのは経験的な面から見た精神科の本といえるでしょう。

診療報酬などの問題から入院日数がどんどん短くなる昨今ですが、何のために入院し何を根拠に退院させるのかなど、知識を詰め込むと抜けてしまいそうな部分が数多く指摘されていたように感じました。

本の最後に阪神大震災でのボランティア体験について綴られているのですが、発音上は正しいのでしょうがひたすら「ヴォランティア」と書かれており、「ヴォ」という表記の力強さが驚くほど感じられました。ヴォランティア。なんかこう「ヴォルデモート」に近しい物を感じる。