あまりにも空虚
新年にした73357854個の決意のうち1つに「ブログを週1回書く」という決意があったのですが、今年から1週間が15日ぐらいになったんですかね。不思議なことがあるものです。
書くことや書けるようなことが日々そんなに起こらないんですよね。
来月にある英検5級よりも合格率高そうな資格試験のせいで、なかなか変化に乏しいようなあってもあまり楽しくないような変化だったりで。
前から書こうと思っていた話をひとつ。
みなさんは北欧の方に生息するカバの亜種であるムーミンという生き物をご存知でしょうか?サンタを引いて走ったりするあれです。
書店に行くとムック本みたいなものがあったり、雑貨屋さんに行くとさまざまなキャラクターグッズが出ていますよね。
結構前になりますが、原作小説の1つを読みました。
- 作者: トーベ・ヤンソン,小野寺百合子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/08/12
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 2回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
ムーミンに出てくるキャラクター、みなさんは何人ぐらい知っていますでしょうか。
ムーミン、ムーミンパパ、ムーミンママ、ムーミンタロウ、スナフキン、リトルミィ、ニョロモ、ニョロゾ、ニョロトノ、ニョロボン、ニョロニョロぐらいでしょう。
本を読む前のイメージですが、たぶんスヌーピーあたりと混同しているせいで、ダメダメなムーミンに対してスナフキンがなにか哲学的なことを返すパターンの作品だと思ってました。
僕が今回読んだ「ムーミンパパ海へいく」はもう全然そんな話ではなく、僕の62456866個のトラウマの一つに計上できるレベルの作品です。
まずムーミン谷が平和であり、それすなわち退屈であるとムーミンパパが悟ります。なんか山火事が起こらないかとか期待して、不必要に妻や子供に当たり散らしたりしてます。
そしてなんでかはよくわかりませんが海を渡った島での生活を目指します。理由は退屈だからと父として威張り散らしたい、とかそういう理由です。
豊かなムーミン谷を離れた一行(リトルミィはムーミン家の養子なんだそうですがこれもちょっとついていけません)は、荒れ果てた島に辿り着きます。そういうサバイバル環境に燃えるムーミンパパだけはテンションが高いのですが、不自由な暮らしになったせいでムーミンママは心を病み、ムーミンも家出したりします。
そこでムーミンは美しい海馬にあったりするのですが、あるとき自分が大切にしていた場所をアリに占領されます。
で、リトルミィがなんとかしてくれるというのでお願いしたところ、リトルミィは油をまいて火を放ち、アリを皆殺しにした挙句に「ムーミン、貴様は私に頼んだ時から、私がアリを皆殺しにすることに気づいていだだろう?アリを殺したのはお前だ」みたいなことを言います。
物語のオチ?は、なんというか結局その島には大した資源も何もないという救いのない話で、やや投げっぱなし感のある終わりでした。ただまあムーミンママが心を病んだあたりから「めでたしめでたし」で終わるようには思えなかったので妥当でしょう。
スナフキンもニョロニョロも出ませんでしたが、代わりにモランというやつが出てきます。トーベ・ヤンソンのムーミン 楽しいムーミン一家 | ムーミン村の仲間たち キャラクター紹介
こいつがまたクトゥルー神話あたりで「すべてを飲み込む哀れな闇」とか呼ばれてそうなキャラクターで、リンク先の説明ではムーミンに理解してもらえているみたいに書いてありますが実際のところ結構邪険に扱ってました。
上のアリを焼き尽くすエピソードがあまりにも全うなことをいってる分恐ろしく、街でリトルミィのグッズを見るたびに「貴様はアリを見殺しにしたのだ。リトルミィはすべてお見通しだ」と責められているようで、たいへん生きづらい日々を送っています。
みなさんもぜひ読んでみてくださいね。